多摩弁
幼少期から多摩地区で暮らしてきてると東京都なのにもかかわらず、自分では標準語だと思って使っていた言葉が実は多摩弁だったりすることがある、代表的なのは現在の若者がよく使う「ウザイ」や「ウゼー」の語源である「うざったい」だろう。うざったいは東京ならみんな通じますけどね。あと良く地方の方が東京人は「じゃん」「そうじゃん」って使ってると言いますがあれは多摩弁です。神奈川、湘南あたりまで「じゃん」は使われますが、北から多摩を通って南に伝わった方言が多いので似ているのは当たり前です。さらに多摩地区は元々神奈川県だった部分で明治頃に東京府に編入された地域ですから神奈川弁と近いのかな?奥多摩の方に行けば山梨弁とかと近いかもしれないですね。
あと、以前よりSMAPの中居君が使って有名になってしまった言葉「ダベ」これは神奈川弁の印象が強い様にも思えるけど、私は使っていなかったが多摩地区中央部の拝島や立川周辺の人はよく「だべだべ」言ってた記憶がありますね。多摩の中でも田舎の方かな。ちなみに八王子の一部や山梨よりまで行くと「〜ずら」を使う地域まであるようです。
東京の人の話し方は基本的には早口だそうで、多摩地区はまくしたてる傾向があるそうですね。
思いつく多摩弁(実際に使っていて思いついたもの、及び同級生が使っていた言葉、さらに調べた方言)
- あいてぇー:逢いたい
- アオタン:青あざ
- アオゲーロ:殿様蛙
- あかんべー:あかんべい
- あさっぱら:朝早いこと
- あさしひんぶん:朝日新聞(これはそうそう言わないだろう。)
- あたい、あたし:私
- あてずっぽう:デタラメ
- あにするだぁー:何するんだ
- あんだよ〜:何だよ〜
- あ?:は?(聞きかえす)
- あべこべ:反対
- ありえねー:あり得ない
- あるってる:歩いてる
- あんちゃん:お兄さん
- いーっすか:いいですか
- いっちまいやがった:行ってしまった
- いっぱち:一人前
- いぶせってー:うっとうしい
- いべた:座り小便
- いんごーくさい:剛情一徹
- いんだら:無秩序
- うざい、うざったい:うるさい、うっとうしい
- うたり:水田
- うちゃる:捨てる
- うっとうしい:うるさい
- うるせー:うるさい
- えべつ:いびつ
- えーかんぶし:無誠意、なげやり
- えんちょ、えんちゃ:座る
- えんでる:ひび割れる
- えんぴ、グラッピー、えんがちょ、きっち、きっちゅ:汚いもの見たとき等に使う。男女で手のポーズが違う。(えんぴは北多摩南部地域で使う、ぐらっぴーは八王子とかかな?)
- お稲荷さん:助六寿司
- おひらき:退く、帰る
- おちゃらちゃら:その場だけの口説き
- おつけ:味噌汁
- 落っこちる:落ちる
- おっぱしる:走る
- おっぺす:押す、押さえつける、押しつぶす
- おっぺしょる:へし折る、へし折るに「おっ」がついた
- おへんなし:融通の利かない、「変な衆」に「お」がついて変化した言葉
- おめー:おまえ
- おみよつけ、おみおつけ:味噌汁(御御御漬と書き、本来は天皇家などからの宮廷言葉である。)
- おれんち:俺の家
- カガミッチョ:トカゲ
- カシワモチ:女性器・おま◯こ・◯めこ(奥多摩町のみ)
- かたっぽ:片方
- 代わりばんこ:交代交代で
- カラヤカン:禿頭
- きげんけー:気の変わりやすい人
- きさじ:シラミの卵
- わかぞう:若者
- きしょい:気持ち悪い
- きたねー:汚い
- 蹴飛ばす:蹴っ飛ばす
- けぇる:帰る
- きんたまひばち:猫火鉢
- くはばら:桑畑
- くぼえる:泣く
- くちい:満腹
- けさのかかー:コオロギ
- こうこ:漬け物?
- こっぺ言う;どうでも良いことを言う
- こまっこく:細かく(一万円をこまっこくしてくんねぇかなぁ?:両替してと言う意味)
- ころ:豚の子供
- こんにゃろー:この野郎
- ささらほー、ささらほーさら:浪費する、粗末にする
- ざるそば:私娼、笊蕎麦
- さんたろー:馬鹿、阿保
- じーだんぼ:どんぐり
- じくどう:おうちゃく
- しころ:あたま
- しこたま:沢山
- 七面倒くさい:面倒くさい
- じべた:地面
- じゃん、〜じゃん:だよ、です、
- じゅうわく:どくだみ
- しゅわんぼー:けちくさい
- すげる:ハメる
- すすどい:凶悪(東東京ではしっかりしているの意味)
- すばしっこい:素早い
- ずべら(ずぼら):自堕落
- すもうとりばな:すみれ
- せーだいも:じゃがいも
- せせっかしい、そそっかしい:性急
- せな:兄
- そうじゃん?、そうやん?:そうでしょう?
- そうじゃんかよぉ〜:そうでしょう?
- そま:馬の屍
- しゃらくせぃ:お洒落に気取ってんじゃないよ!
- じょうぐち:入り口
- しょんべん:小便
- しょんべんがえる:雨蛙
- しらねー、しんねー:知らない
- すっ飛ばす:速く走る
- すんなよ:するなよ
- そーっすか?:そうですか?
- たかあし:竹馬
- たっぺ:霜柱
- だべる:しゃべる
- ため:同じ年
- ちいっとんべぇ:ほんの少し
- ちーちーぜみ:にいにいぜみ
- ちっけった、じゃんけんぽん、じゃんけんほい、じゃんけんほい:じゃんけん
- ちっとばかり:少しばかり
- ちゃけてる:壊れてる
- チャリ、チャリンコ:自転車(ちゃりがちゃけた:自転車が壊れた)
- ちらりぱらり:散在
- ちょんがー:独身の長男(バカチョンカメラのチョンは朝鮮の意味ではなく馬鹿でも独身の長男でも使えるカメラの意味)
- ちんぱらをたつ:腹を立てる、怒る
- つけあげ:てんぷら
- つぶ足:裸足
- つるっぱし:つるはし
- つんのめる:つまづく
- てーらー:農業用耕運機、学生服
- でけぇ:大きい
- てっぽうばな:釣鐘草
- てんぐらまんぐら:虚言、妄想、
- どどめ:桑の実
- とーせんばっこ:通せんぼ、通行止め
- 飛んでいく:急いでいく
- どんけん、どんくらい:どのくらい
- ぬめっこい:つるつるした
- ねっきりはっきり:これっきり
- のたくた:のろのろ
- はがち:ムカデ
- はぶ、ハブステップ:自転車のサイドステップ
- はぶんちょ:村八分
- 半分ずっこ:半分ずつ
- はんま:タイヤ、車輪
- ぶきっちょ、ぶっきちょ:不器用
- ぶっちゃけ:本当のところ
- ふてる:捨てる
- ぺっちゃんこ:潰れる
- へびいちご:毒イチゴ
- ぼっかす、ぼっこわす:壊す、ぶち壊す
- ぼっかれた:壊れた、激しく壊れた
- ぼっこわれる、ぶっこわれる:壊れる
- まっかちん:ザリガニ、アメリカザリガニ
- めぐらったい:邪魔くさい
- もーぞー:夢精
- ものもらい:瞼に雑菌がはいって腫れる病気
- やってっから:やっているから
- やっぴて:たびたび
- よこまんがー:無理、不可能
- よばいぼし:流れ星
- 横っちょ:横の端
- ろくすっぽ:ろくに、満足に
- わっか:タイヤ
- わんさもんさ:混雑
地名だと多摩の人はこう言ってる気がする
- はちょーじ:八王子
- たちかぁー:立川(たちかわ)
- ちょーふ:調布(ちょうふ)
- ふちゅー:府中(ふちゅう)
- ほーや:保谷(ほうや)
- おーめ:青梅(おうめ)
怪しいけど噂によるとビー玉も多摩地区の方言っていう説があるらしい。
こう見てみたり、調べてみると東京で使われてる若者言葉は結構多摩弁が多いんですよね。まぁ23区より多摩地区の方が大きいし多摩地区に隣接してる世田谷区や近くの渋谷区なんかもそんなに言葉は変わりませんからね。あと、吉祥寺も多摩地区ですから。あとは多摩地区でも3多摩(北多摩、南多摩、西多摩/3多摩については後述)でも使う言葉に若干ですが差がありますね、西多摩は山梨より、北多摩は埼玉より、南多摩は神奈川より、東東京は江戸かな?江戸っ子の下町言葉と多摩弁は結構違う部分があるかもしれません。東京の極東部はやはり江戸っ子言葉が多いのでしょうか?渋谷世田谷新宿あたりだともう多摩弁が多いですね。後は東多摩だった中野区、杉並区も多摩弁ですからほとんどが多摩弁を喋ることになるのでしょう。地方から出てきた人が喋ってる標準語はだいたい多摩弁です。テレビでも多摩弁がかなり入ってますから標準語というか東京弁となってしまったのが多いですね。あとは東京という土地柄地方から入ってくる方言も多いのでそれが長い時間かけて定着したものも多いようです。七面倒くさいなんかは北海道地方でも使われてますから。でも上記の言葉私の住んでる当たりでは全く聞かない物も多いです、ほんと多摩のど田舎まで行くと聞けるかもですね。
まっかちんショック
高校生の頃みんなで話題になった方言があります。そうザリガニの方言「まっかちん」です。私は幼少期より普通にザリガニやアメリカザリガニと呼んでいたのですが、高校に進学すると同じ学区内の別の市からも同級生はやって来ます。そんななかザリガニのことをまっかちんと呼ぶ同級生たちが居ました。まっかちんを使ってる人たちは多摩市や稲城市から西、奥多摩方面の方が多かった気がします。逆に三鷹や国立、府中、調布、狛江などの多摩地区でも比較的23区寄りになるとほとんどまっかちんという別称は聞いたことがないですね。使われていません。
上記の多摩地区の方言が全多摩地区で通じると思ったらそれは間違いです。多摩川をはさんで北多摩と南多摩ではかなり使われてる方言は違いますし、北多摩の中でも北部埼玉寄りと南部神奈川よりとでも違います、西多摩、奥多摩当たりと南多摩は近いかもしれません。北多摩は23区と隣接しているためかなり23区よりとなっていますが微妙に多摩弁も多く使われています。昔から多摩地区に在住しているある意味ちゃきちゃきの多摩っ子家系の方の多摩訛りはすごいです、私は両親の世代からの移住者なのでそこまで多摩訛りはないですが、それでも23区内出身者とは若干違いますね。でも意味は通じますので会話に支障はありませんよ。ただ、ほんとべたべたの多摩弁になるとさっぱり意味が通じなくなるものも多いです。あとイントネーションも都内と各南北西多摩で違うこともあります。
多摩とは?
知らない方のために一応書いておきます。
多摩とは、西多摩、北多摩、南多摩の3多摩から成り立ちます。他に東多摩という地域も以前は存在しまた。東多摩とは中野区と杉並区全域で、現在は23区という括りになっていますが中野区や杉並区域は多摩です。知らないで住んでいる方も多いと思いますが元々多摩地区です。行政上は現在は違うのでしょう。ちなみに旧北多摩郡には世田谷区の一部、砧・千歳も含まれる。そんなわけで良く世田谷や中野杉並在住のくせに多摩は東京じゃないと言われると、おまえも多摩じゃねーかと非常に滑稽に写ります。知らないで都会者面してる人をみると失笑ですので注意してね!
- 多摩とは?
- 令制国の武蔵国多摩郡を示すが、現在は中野区、杉並区、世田谷区の一部(砧・千歳)を除いた部分を多摩と呼ぶ。
- 多摩と多磨の違い。
- 多磨は現在では府中市多磨町と多磨駅と多磨霊園の「ま」でしか使われていないと思います。多磨の由来は北多摩郡多磨村という地名が以前あったのでその地域で多磨と使っている。(現在の府中市の北側の一部分)南多摩郡には多摩村があり、現在の多摩市となっています。
- 多摩武蔵野地域の多摩と武蔵野の違い
- 多摩武蔵野地域のうちの多摩=多摩川より南部
- 多摩武蔵野地域のうち武蔵野=多摩川より北部
- 何で多摩というの?
- 大國魂命(おおくにたまのみこと)から取ったのが定説。府中にある大國魂神社の魂ですね。他にも麻が多い地域とか丹波とか・・・
- 東多摩とは?
- 中野区、杉並区
- 南多摩とは?
- 多摩川より南側 八王子市、町田市、日野市、多摩市、稲城市、
- 北多摩とは?
- 多摩川より北側 立川市、武蔵野市、三鷹市、府中市、昭島市、調布市、小金井市、小平市、東村山市、国分寺市、国立市、西東京市(旧田無市、旧保谷市)、狛江市、東大和市、清瀬市、東久留米市、武蔵村山市、
- 西多摩とは?
- 青梅市、福生市、羽村市、あきる野市(旧秋川市)
- 西多摩郡とは?
- 瑞穂町、日ノ出町、旧五日市町地域、奥多摩町、檜原村
上記のことは多摩地区に住んでると学校で多摩の歴史として勉強すると思います。今はどうか知りませんが私はしました。新選組も教えられました。
そう言えば余談ですがよく「ちゃきちゃきの江戸っ子」と言うけど、本当にちゃきちゃきの江戸っ子はどのくらい居るんでしょうね。女の人がちゃきちゃきの江戸っ子って使ってると「は?」って思っちゃいます。本当は三代続いて江戸に住んでる長男。男系の長男。長男→長男→長男←このひとがやっとちゃきちゃきの江戸っ子になるんですけどねぇ。長男ですから「嫡男」「嫡流」「正統」て言うのからちゃきちゃきですからね。
今回の記事は多摩と大きく括りすぎてしまった気がする。本来なら南多摩、北多摩、西多摩別々にした方が良いかもですね、全然違う部分も多いですから。まぁ多摩って面白いと感じてくださいな。
ちなみに東京の北側に隣接する埼玉県の名前の由来はも元々「サキタマ」と呼ばれていたが訛り「サイタマ」と呼ばれるようになったようだが、「サキ」は奥という意味で「タマ」とは多摩の事で多摩地方の奥地という意味と言う節もある。
コメント
こんばんわ、元気ですか?最近ガソリンの高騰でぜんぜんCountrymanに乗っていないYongyiです。
なかなか面白い記事で、方言に興味があるのでじっくり読ませてもらいました。
私の田舎(群馬)も上記の一覧とほとんど似た言葉を使っています。
「だべ」は群馬では「だんべぇ」になりますが、以前本かラジオで、生糸の流通と関係があると聞いたことがあります。
群馬から八王子を通じ、横浜に通じるルートで言葉が伝わったとのことですから、拝島・立川辺りでも使われているというのはまさにその通りですね。それじゃまた。
Yongyiさん
どもども、こんばんは
一応元気ですよ〜ご無沙汰しております。
方言面白いですよね、私も北関東から入ってきたという事は聞いたことがあります、だんべぇも多摩の早口の中で「だべ」と短くなって伝わっていったのでしょうかね。
奥多摩、八王子や多摩市、日野市、町田市あたりと狛江、調布、府中、三鷹、小金井あたりではけっこう言葉が違うものですよ。
おお
面白かった〜
ってか
多摩弁と知らないで使ってるものが多かったよ。
「まっかちん」はわたしも知らなかった
なんか確かに多摩にうつってきてから
知らん言葉が多いと思っていたよ。
テレビでもバンバン使ってるから
都内でも普通に使うものだと思っていたよ。
どの変から通じにくくなるんだろね。
都内に友達がいないので
わかりましぇん。
おちゃめ>
ずーっと多摩にいると解らないかもなぁ。
多摩の方言は北多摩と南多摩で随分違うよね。北多摩の方言率は非常に少ないし南多摩に行くと昔から何世代も多摩の人が多いからけっこうなまってるよ。
高校時代に結構ビックリした覚えがあるよ。多摩市や八王子は結構多摩弁だよ。青梅や五日市、奥多摩方面の方がすごいけど。
まっかちんは多摩市、八王子市、町田市、稲城市位が境じゃないかな?俺とか北多摩だから使ってなかったでしょ?
いまは使われていませんが私の父の話によると調布でも「まっかちん」が使われていたようです。学校の人は皆「まっかちん」と呼んでいたようです。あと「うざい」も父が子供のころ(50年ほど前)から現在と同じ意味で使われていたみたいですね
調布や府中など人の出入りが多かったため使わなくなっていったのでしょうね。「まっかちん」
東京なのに方言。けっこう面白いです。
青梅の母はスゴイなまってますね(笑)昭島の父もイントネーションは軽いですが多摩弁です。
ここには書いてありませんが
青梅は大きい!→でかばっちい!です。
例:スゴイおおきいね!
あんてまぁ〜でかばっちい!Σ(゚ロ゚ノ)ノ
ですね。
母の兄弟は凄くなまってました。昭島の父よりなまりは激しかったです。
何とかじゃんかよ〜お〜↑
と言ったかんじですね。
ちなみに二人共50代で私も家では使いますね。
まりさん>
でかばっちいw 情報ありがとうございます!まだまだ色々ありそうですね。
多摩弁もなかなか奥深く面白いですね
多摩(府中)出身ですが、周りの下町の子供は、しゃっけーと言ってました。僕らは府中の山の手育ちなので言いませんが。ここで、山の手、下町の境は府中崖線です。何という意味かは想像してください。